お遍路とは?作法等
お遍路に向かう多くの人々、何のために何を求めて遍路・巡礼に出るのでしょうか?
病気平癒祈願
古い紀行文を読んでいると、病気平癒祈願がとても多いのです。というのも第二次大戦以前、結核が死に至る筆頭の病でした。且つ有効な治療法もありません。
もちろん、脚気、癌、らい病・・感染症や難病に対する治療法は無く、罹患すればほぼ死を待つのみです。
そういう中で歩ければ本人が、さもなくば親、兄弟等が代わりに御仏に祈願して歩いたものです。
田渕義雄 四国八十八ヶ所巡拝の追憶~昭和初期~の中にも出できます
連れ合い、親しい人の弔いの遍路
四国遍路中にしばしばお聞きするのが、最近連れ合いや兄弟(姉妹)などを亡くしてその弔いで巡っているという方。
まさに連れと(心の)お話ししながら一緒に巡り、線香とロウソクをあげて弔い、仏やお大師様の慈悲をともに受ける旅なのです。高齢者で一人歩き遍路している方に多いです。「定年退職して暇だから」という場合を除けば、なにがし「心の遍路」なのです。四国というのは死者の国でもあるのです。
因縁を背負う自分・あるいは身内の因縁解脱祈願
「因縁を背負って生まれてくる」子供、病気であったり、身体的な特質であったり、貧困であったり決して本人のせいでもなんでもないのに、そういう子を持つ母親は仏に祈るしかありません。
幼子を連れての母子遍路、必死な母親の祈りはどうか仏に通じて欲しい。お大師さまお願いします。
先日も願いが叶ったと、お礼参りしておられる若いお母さんの真摯な姿に打たれました。
旅立ちに向けての執着を捨てる旅
人間80歳になっても我欲、怒り、憎しみ、嫉妬 にとらわれます。このままでは往生できません。 旅立ち、人生の卒業に向けて執着から解き放たれ、いつでもお迎えを待つ・・・という境地をもとめて遍路の旅、100人に一人くらいはおられます。
心の癒しを求めて
若い女性に多いのかもしれません。失恋だったり、思い通りの就職ができなかったり、、あるいは、「本当の私」を探してのインナートリップ。
八十八ヶ所巡りレジャー
別に宗教的な意味合いは無く、ただひたすらレジャーという人が大半です。
グルメと温泉の癒しの遍路
お遍路の途中においしいうどん屋に立ち寄ったり、同じ泊まるならこんこん湧き出る温泉宿というのも楽しみの一つです。
別に遊びという気持ちはありません。導師の指導のもと、キチッと作法通りのお参りをします。服装だって、白っぽいズボン、白衣(びゃくい)、袈裟、数珠、巡礼鐘(りん)、拍子木、杖、経本などぬかりはありません。
お参り後は、やはり温泉にゆっくり漬かり一杯やって美味しいもの頂いて、、楽しくお喋りして、、これです。これ
2017/04/17